夏山は景色も高山植物も楽しいけれど、とにかく暑い。
私は暑さが苦手なので、夏の登山では「どうすれば少しでも暑さを減らせるか」を毎年いろいろ試しています。
冷たいものを持っていったり、服装を変えたり、そもそも熱がこもりにくい装備を選んだり。
いろいろやってきて感じるのは、暑くなってから冷やすだけでなく、最初からできるだけ熱をこもらせないことも大事だということです。
今回は、私が夏の登山で実際にやっている暑さ対策をまとめました。
※あくまで暑がりな私自身の体感をもとにした内容です。暑さの感じ方や汗のかき方には個人差があります。
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帽子は「日差しを遮る」だけでなく通気性も大事
夏の登山に帽子は欠かせません。ただ、帽子なら何でも涼しいわけではなく、ものによってはかなり蒸れます。
日差しは遮れていても、頭の中に熱がこもっていると、それだけで暑い。
そのため最近は、遮光性だけでなく通気性がいいかどうかも重視しています。
そして私が行き着いたのが、まさかの麦わら帽子。

もちろん麦わら帽子である必要はなく、メッシュや通気孔があるものなど、熱がこもりにくい帽子を選ぶだけでも違うと思います。
それでも麦わら帽子はいいぞ。
半袖+アームカバーより薄手の長袖が快適だった
以前は半袖の登山シャツに、冷感タイプのアームカバーを組み合わせていました。日焼け対策としては便利なのですが、私の場合、肌にぴったり密着しているものがなんとなく暑い。
汗をかくと余計にまとわりつく感じもあり、最近は最初から薄手の長袖を着る方が快適だと感じています。
直射日光を避けられるうえ、ゆとりのある薄手の生地なら風も通ります。
冷感素材かどうかよりも、私の場合は、薄い・風が通る・肌にぴったり密着しないことの方が重要でした。
ザックは背面の通気性でかなり違う
夏はザックの背面も暑さに直結します。背中にザックが密着していると、とにかく汗だくになります。
「背面メッシュ」と書かれていても、メッシュそのものが背中に密着するタイプは、暑がりな私にはやっぱり暑い。
一番涼しいと感じるのは、背中とザック本体の間に物理的な空間があるタイプです。風が抜けるので、背中に熱がこもりにくくなります。
ただし、このタイプはフレーム構造が入る分、ザック自体が重くなりやすいのが悩みどころ。荷物が背中から少し離れるので、モデルによっては重心の感じ方も変わります。
暑さ対策としては効果を感じていますが、通気性だけでザックを選べばいいわけでもないので、ここは完全にトレードオフです。
背面フレーム構造のザックは、例えばグレゴリーのズールやジェイドのようなザックです。
ジェイド33を7年使ったレビューはこちら

凍らせたスポーツドリンクは夏山の必需品
夏の登山でかなり頼りにしているのが、凍らせたスポーツドリンクです。
自分の中では、かなり「命綱」に近い存在。
暑いときに冷たい飲み物を飲めるだけでもかなり楽ですし、水分と一緒に糖分も取れます。
夏は甘いお菓子をあまり食べたくなくなるのですが、凍らせたスポーツドリンクを飲んでいると、それだけで甘いものは十分だと感じることもあります。
ただし難しいのが、どのくらい凍った状態が残るか毎回読めないこと。家から凍らせたペットボトルを保冷バッグに入れて、車で3時間以上移動してから登山を始めると、山頂では全部溶けていることがあります。
一方、道中のコンビニで冷凍ペットボトルを買ってから保冷バッグに入れると、今度は山の上でもガチガチで飲めないことも。
登山時間だけでなく、家を出てから登山口までの移動時間も影響していそうです。
夏は飲み物を冷たく保ちたいので保冷バッグも使っていますが、「保冷バッグに入れれば絶対に凍ったまま」というわけではありません。
毎回ちょうどいい状態にするのは、今でも難しいです。
イスカのコンパクトクーラーバッグSを使っていますが、500mLのペットボトルが2本はいるサイズで使いやすいです。
お腹が空く前に食べる
暑い日は、疲れてから食べようと思っても食欲がなくなっていることがあります。そのため私は「お腹が空いたから食べる」ではなく、「1時間くらいたったから何か食べる」ことを意識しています。
一度にたくさん食べるのではなく、少しずつ補給。固形物を食べられるうちはおにぎりや羊羹などを食べて、暑さや疲労で食欲が落ちたときにはエネルギーゼリーに頼ることもあります。
特に夏山では「お腹が空いた」と感じるまで待たず、まだ元気なうちに食べておいた方が、その後も動きやすいと感じています。
行動食については別の記事でも詳しくまとめています。

沢や雪渓があったら手を冷やす
夏山で沢や雪渓に出会ったら、冷たさもありがたく使わせてもらいます。沢の冷たい水に手を入れたり、雪渓の近くで手を冷やしたりすると、それだけでも気持ちいい。
特に暑さでぼーっとしてきたときに、冷たい水に触れると一気にリフレッシュします。
雪渓の周辺は空気そのものがひんやりしていることもあり、通過するだけで「生き返る……」と感じることも。
もちろん、これはあくまで快適に歩くためのちょっとした冷却方法です。明らかに体調がおかしい、強いだるさや頭痛、吐き気などがある場合は、沢で手を冷やして終わりにせず、日陰で休む、しっかり水分を取る、必要なら下山するなど別の対応が必要です。
普段から汗をかく習慣があると楽な気がする
これはかなり個人的な体感ですが、普段から運動して汗をかいている時期の方が、夏山でバテにくい気がします。
ランニングを続けていた時期は、登り始めて身体が温まると比較的早く汗が出て、身体の中に熱がこもりにくい感覚がありました。
ランニングだけではありません。
以前ホットヨガをしていた時期や、毎日のように湯船に浸かっていた時期も、暑さに比較的強かったように思います。
反対に、最近のように運動をさぼり気味だと、暑い日の登山で身体が暑さに慣れるまで時間がかかるような感覚があります。
暑さに身体が慣れることを「暑熱順化」といい、暑熱順化すると汗をかき始めるのが早くなるなど、身体が熱を逃がしやすくなるとされています。
もともと普段から運動している人や、もともと汗をかきやすい人には、あまりピンと来ない話かもしれません。
それでも私の場合は、登山当日の暑さ対策だけでなく、普段から身体を暑さに慣らしておくことも意外と大きいと感じています。
無理に暑い環境で我慢する必要はありませんが、夏山シーズン前に適度に身体を動かす習慣は続けておきたいところです。
夏山は「冷やす」より先に「熱をこもらせない」
夏の登山というと、冷たい飲み物や冷感グッズに目が行きがちです。
もちろん冷やすことも大事ですが、私がいろいろ試してきて感じているのは、そもそも身体に熱をこもらせないこともかなり重要ということ。
通気性のいい帽子を選ぶ。
肌に密着しすぎない薄手の長袖を着る。
背中に風が通るザックを使う。
まだ元気なうちに食べる。
そのうえで、凍らせた飲み物や沢・雪渓の冷たさを利用する。
一つだけで劇的に涼しくなる方法はありませんが、小さな工夫を重ねるだけでも夏山のつらさは変わります。
とはいえ、最近の夏は山でもかなり暑い日があります。暑さ対策をしているから大丈夫と思わず、気温や体調によっては予定を短縮したり撤退したりすることも含めて、無理せず夏山を楽しみたいと思います。


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