2026年10月8日〜10日、北アルプスの燕岳・大天井岳・常念岳を2泊3日で縦走してきました。
中房温泉から燕岳へ登り、燕山荘と常念小屋に宿泊。大天井岳、常念岳を経由して一ノ沢へ下山するルートです。
3日間とも雲ひとつない快晴。風も弱く、槍ヶ岳や穂高連峰を眺めながら、これまでで一番と言っていいほど気持ちのよい稜線歩きを楽しめました。
紅葉は標高の高い場所ではピークを過ぎていましたが、中腹では見頃。ライチョウやホシガラスなどの野鳥にも出会えました。
駐車場・バス・登山道・山小屋の設備・服装・水分量などを記録します。
基本情報
- 訪問日:2026年10月8日〜10日(木〜土)
- 場所:長野県安曇野市周辺
- 天気:3日間とも晴れ
- 宿泊:1泊目・燕山荘、2泊目・常念小屋
- 登山口:中房温泉
- 下山口:一ノ沢
- 合計歩行時間:約17.5時間(休憩除く)
1日目:中房温泉〜燕岳・北燕岳〜燕山荘
- コース:中房温泉バス停 → 燕山荘 → 燕岳 → 北燕岳 → 燕岳 → 燕山荘
- 歩行時間:約5時間(休憩除く)
- 行動終了時刻:15:30
2日目:燕山荘〜大天井岳〜常念小屋
- コース:燕山荘 → 大天荘 → 大天井岳 → 大天荘 → 常念小屋
- 歩行時間:約6.5時間(休憩除く)
- 行動終了時刻:14:00
3日目:常念小屋〜常念岳〜一ノ沢
- コース:常念小屋 → 常念岳 → 常念小屋 → 一ノ沢登山口 → タクシー乗降場所
- 歩行時間:約6時間
- 下山時刻:13:30
駐車場・バス情報
穂高駐車場(穂高神社・登山者)
- 到着時刻:6:20
- 駐車場の埋まり具合:約2割
- 料金:1日最大500円
今回は中房温泉から登り、一ノ沢へ下山する縦走ルートのため、穂高駅周辺に車を停めてバスを利用しました。
中房温泉行きバス
- 料金:1,500円
- 始発:6:40
- 所要時間:約1時間
始発のバスに乗るため、6:30頃に穂高駅へ到着しましたが、すでに行列ができていました。
ただし、この日は臨時バスが運行され、6:40に合計4台のバスが出発。無事に乗車できました。
10月上旬の平日でも始発便は混雑していたため、時間に余裕を持って到着した方がよさそうです。
※料金・時刻・臨時便の有無は2026年10月8日時点の情報です。
1日目:中房温泉〜燕岳〜燕山荘
登山道の状況
- ぬかるみ:なし
- 滑りやすい場所:特になし
- 岩場:登攀が必要な場所はなし
- 急登:あり
- 雪・凍結:なし
- 道の分かりやすさ:分かりやすい
中房温泉から燕山荘までの合戦尾根は、日本三大急登のひとつと言われています。
確かに登りは続きますが、登山道自体はよく整備されていて歩きやすく、個人的にはそこまできついとは感じませんでした。
燕山荘から燕岳方面は、花崗岩の白い岩と砂地が特徴的です。
岩場をよじ登るような場所はありませんが、一部にザレた場所がありました。
イルカ岩やメガネ岩など、特徴的な奇岩も見られます。
合戦小屋
10月8日時点では、スイカとお汁粉の販売がありました。
スイカは売り切れ次第終了とのこと。秋でもスイカを販売していたのは少し意外でした。

燕岳・北燕岳
燕山荘に到着後、燕岳と北燕岳へ。
この日は雲ひとつない快晴で、北アルプスの山並みを一望できました。
白い花崗岩と青空のコントラストが美しく、燕岳らしい景色を楽しめました。

燕岳でウェディングフォト
燕岳では、ウェディングフォトを撮影している方々を見かけました。
最初は登山装備で写真を撮っていたので、ウェディングフォトなのかな?と思いながら通り過ぎたのですが、その後戻ってきたときに、新郎新婦ともウェディング衣装に着替えて撮影していました。
さらに夕食後には、夕焼けの中で撮影している姿も。
衣装や撮影機材を山の上まで運んできたことを考えると、すごい情熱です。
この日は夕方までガスがかかることもなく快晴だったので、きっと最高の写真が撮れたのではないでしょうか。おめでとうございます。
燕山荘の設備・宿泊情報
- トイレ:水洗
- 外来利用者トイレ協力金:200円
- 飲料水:水場の水は飲用可能
- お湯:ポットから利用可能
- 歯ブラシ:利用可能
- 乾燥室:あり
- 寝具:畳の上に布団を敷く
- 更衣室:カーテンで仕切られたスペースあり
- ドコモ:電波あり
- au:無料の山小屋Wi-Fiあり
- 充電:1回1時間100円
充電スペースは結構混雑していました。
今回、特に印象的だったのはトイレです。
2022年9月上旬に宿泊した際は、小屋全体にトイレの臭いが漂っていることが少し気になっていました。
ところが今回はまったく気にならず、驚きました。水洗トイレなのもありがたいところです。
また、10月8日までケーキフェアが開催されていました。
ケーキセットを注文すると、2個目のケーキが500円になるという内容でした。

夜ご飯はハンバーグ。朝ご飯は鮭。どれも美味しくてご飯とみそ汁とおかわりしました。


2日目:燕山荘〜大天井岳〜常念小屋
登山道の状況
- ぬかるみ:なし
- 滑りやすい場所:特になし
- 岩場:あり
- 急登:特になし
- 雪・凍結:なし
今回の山行で最も楽しみにしていた稜線歩きです。
燕山荘から大天井岳を経由し、常念小屋まで歩きました。
稜線を歩くルートですが、平坦な道が続くわけではありません。
この日の累積標高差は登り約650m、下り約900m。思っていた以上に登らされる印象でした。
ただ、3日間とも天気に恵まれ、特にこの日の稜線歩きは最高でした。




大天荘・大天井岳
大天荘に到着後、荷物をデポして大天井岳へ向かいました。
大天荘から山頂までは約10分。
大天荘のトイレ協力金は200円でした。
この日は登山道周辺でサルの群れにも遭遇しました。

お昼は燕山荘で頼んだお弁当を大天荘前のベンチで食べました。

ライチョウとの遭遇
大天荘へ向かって登っている途中、ライチョウ4羽の群れに出会いました。
雲ひとつない快晴でしたが、運よく観察できました。
4羽はまとまって行動していて、紅葉した低木の中を歩き回り、地面をつついていました。採食していたようです。
背中に赤い葉っぱをつけて歩いている個体もいて、とてもかわいらしい姿でした。
10月は冬羽への換羽が進む時期ですが、今回見た個体は頭や背中に褐色の羽が多く残っていました。

常念小屋の設備・宿泊情報
- トイレ:汲み取り式
- トイレ協力金:100円
- 飲料水:水場の水は飲用可能
- お湯:ポットから利用可能
- 歯ブラシ:利用可能
- ドコモ:電波あり
- 宿泊部屋:今回は3人部屋を2人で利用
- 寝具:畳の上に布団を敷く
常念小屋に着いてチェックインしたら、まずはカフェでアップルパイとりんごジュースを注文。美味しくて無言で完食してしまいました。

平日だったため、3人部屋を2人で使うことができました。
翌日の土曜日からは満室で、日帰り登山者も含めて相当忙しくなるとのこと。小屋の方も気合いが入っている様子でした。
トイレは汲み取り式ですが、臭いはそこまで気になりませんでした。
山小屋のトイレ環境は個人的に気になるポイントなので、ありがたかったです。
夕飯は2日連続ハンバーグ。燕山荘のハンバーグも常念小屋のハンバーグもどちらも美味しくて甲乙つけ難い。


3日目:常念小屋〜常念岳〜一ノ沢
登山道の状況
- ぬかるみ:沢沿いに一部あり
- 滑りやすい場所:特になし
- 岩場・ガレ場:あり
- 急登:特になし
- 雪・凍結:なし
常念岳
常念小屋をチェックアウトした後、荷物の一部を小屋外の荷物置き場に置かせてもらい、常念岳へ向かいました。
常念岳まではガレ場を登ります。山頂直下は岩場になっています。
山頂は狭いですが、少し下ったところにちょっとしたスペースがありました。




一ノ沢への下山
常念小屋に戻り、荷物を回収して一ノ沢へ下山しました。
沢沿いの登山道には一部ぬかるみがあり、日陰になっている道は濡れていましたが、全体的には日が当たって乾いている印象でした。
今回の山行で一番つらかったのは、一ノ沢登山口の先にある崩落地点の迂回路です。
長い下りを終えた後だったこともあり、最後の迂回路がなかなかこたえました。
崩落地点からしばらく進むと、タクシー乗降場所があります。
タクシーの予約
一ノ沢へ下っていくと携帯電話の電波が入らなくなるため、下山前にタクシーを予約しました。
常念岳から常念小屋に戻ったタイミングで、5時間後に迎えに来てもらうよう電話し、予約時刻の15分前にはタクシーが到着してくれました。
常念小屋から下っていくと電波はほぼ繋がらなくなるので、電波がつながるうちに手配しておかないと、下山してからタクシーを呼ぶのは難しいです。
10月上旬の服装・防寒対策
行動中の服装
- 上:長袖シャツ
- 下:長ズボン
- 防寒用:ウインドシェル
3日間とも快晴で日差しが強く、風も弱かったため、行動中は長袖シャツ1枚で問題ありませんでした。
停止時もシャツ1枚で寒さを感じることはなく、むしろ汗だくになるほどでした。
ただし、これは今回の好天によるものです。10月の北アルプスは気温や風によって体感温度が大きく変わるため、防寒着は必要です。
山小屋での服装
山小屋内
- 上:薄手Tシャツ+中厚手長袖
- 下:薄手長ズボン+フリースパンツ
山小屋の外
- 上記に薄手ダウンとレインウェア上下を追加
- メリノウール手袋の上に防風のオーバーグローブを重ねた
就寝時
- 薄手Tシャツ
- 薄手長ズボン
行動中は暖かかったものの、山小屋の外では防寒着を重ねました。
基本的には冬の低山と同じつもりで準備しましたが、あまりの天気の良さに、日中は夏仕様でした。

水分摂取量
1日目
- 持参:水500mL、お茶500mL×2、お湯500mL
- 飲んだ量:約1.5L
2日目
- 持参:水500mL×2、お湯500mL
- 飲んだ量:約1.5L
3日目
- 持参:水500mL×3、お湯500mL
- 飲んだ量:約1.5L
3日間とも、飲んだ量は約1.5Lでした。
今回は日差しが強く、行動中は汗をかく場面も多くありました。
2日目は大天荘でペットボトル飲料を何か買っておけばよかったと後悔しました。
携帯電話の電波状況
ドコモ
中房温泉から燕岳、大天井岳、常念岳まで、今回のルートではおおむね通信できました。
ただし、一ノ沢へ下ると通常の携帯電話回線がつながらなくなり、端末は衛星通信の表示に切り替わりました。
au
燕山荘と大天荘周辺では、au Starlinkの山小屋Wi-Fiが利用できました。
10月上旬の紅葉状況
標高の高い場所では、紅葉はすでにピークを過ぎていました。
一方、稜線から中腹を見下ろすと、ちょうど紅葉の見頃を迎えている様子でした。
稜線上の高山植物も赤く色づいていて、秋らしい景色を楽しめました。
観察できた野鳥・動物
確認できた鳥:ルリビタキ、ヒガラ、ウグイス、イワヒバリ、ホシガラス、ライチョウ、ミソサザイ
特に印象的だったのは、ホシガラス、イワヒバリ、ライチョウです。
ホシガラスは、ハイマツの種子をくわえて飛んでいる姿を何度も見かけました。
秋はハイマツの種子を集めて貯食する季節。冬に備えた行動を実際に観察できました。
イワヒバリはすぐ足元まで近づいてきて驚きました。高山帯に暮らす鳥ならではの観察体験でした。
ライチョウは大天荘への登りで4羽の群れを確認。紅葉した低木の中で採食している様子を観察できました。
鳥以外では大天荘近くと一ノ沢タクシー乗り場でサルの群れにも遭遇しました。
星空とモルゲンロート
今回の縦走では、夜の景色も印象に残りました。
2日間とも雲がなく、星空を遮るものがありませんでした。
天の川や流れ星も確認でき、山小屋泊ならではの夜を楽しめました。
朝はモルゲンロートもきれいに見ることができました。
昼間の稜線だけでなく、朝夕や夜の景色まで楽しめた3日間でした。




下山後情報
常念小屋に置いてあったショップカードを見て気になった「自家焙煎珈琲 岳(gaku)」へ、下山後に立ち寄りました。
まず、好きなコーヒーカップを選べるのが面白いところ。
コーヒーはすっきりとしていて飲みやすく、タルト・タタンと一緒にいただきました。
入店したときは貸切かと思うほど空いていましたが、席について注文を済ませると、いつの間にか満席になっていました。
店内には山に関する本や雑誌が置かれていて、自由に読むことができます。
下山後、コーヒーを飲みながら山の本を眺めて、ゆっくり過ごすことができました。


2026年10月8日〜10日の燕岳・大天井岳・常念岳縦走は、3日間とも雲ひとつない快晴に恵まれました。
燕山荘と常念小屋の設備も快適で、2泊3日の山小屋泊を楽しむことができました。
稜線歩きが好きな人には、特に魅力的なルートだと思います。


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